2010 年 41 巻 p. 65-81
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大正15年に刊行された森田草平の長篇小説『輪廻』は,様々な発禁年表を見ると,発売禁止になったとされている.これは当時の新聞記事報道が影響しているが,『輪廻』はページを差し替えて発行された.その差し替えた部分に注目すると,版の間に異同が認められ,伏字の使い分けもされている.出版社が発禁を免れるために施した伏字に注目することで,当時の検閲の実態と,出版社が行った処置を明らかにする.
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