2013 年 44 巻 p. 3-27
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2000年代は出版流通部門においてこれまでのシステムの多くの矛盾や制度疲労が指摘され,また改革が叫ばれた時期である.現在にも通底する,出版流通部門の諸課題に2000年代の出版流通研究はどのように向き合ってきたのか.本稿は,デジタル化,オンライン書店,委託制度,再販制度,流通史など,その時代に発表された,書籍,雑誌の研究成果を,出版産業のコンテクストに置き直すことによって,2000年代の出版流通研究の到達点を明らかにする.