主催: 水文・水資源学会
本研究はトンレサップ流域における氾濫地域の変化(水位と氾濫範囲)と漁獲量との関係を把握するために簡単な生態系モデルを使う.そのモデルはトンレサップ流域における漁獲量トレンドを再現する.漁獲量トレンドは洪水範囲や相対面積密度のような主要パラメーターの変化に反映される.モデルはトンレサップ流域のオポチュニスト種の卓越性を示す.また,トンレサップ流域における漁獲量の60%以上がメコン河の他の地域との行き来をする白い魚であることから,トンレサップ流域とメコン河流域との水文学的,生物学的連結の重要性が再確認される.これはセクター間,境界間の総合計画及び開発を必要とする問題である.