主催: 水文・水資源学会
本研究は草木ダムの操作規則を見直し、有効発電をどの程度できるのか、実績データをもとに検討する。すなわち、草木ダムの洪水放流時に発生する無効放流の低減を図り、有効的に東発電所の発電量を増加させる方法を検討し、発電量を定量化することを目的とする。また、同時に過去の洪水イベントの洪水解析を行い、治水にも有効な事前放流の検討を行うことを目標とした。 発電のための使用水量を増やす方法として事前放流方式を行うことで発電量を最大30%増加させることができる。また、流入量ピーク時からずらし時間を多くするほど発電量は増加することが分かった。更に、事前放流は無効放流量が減少し、発電量が増加するだけでなく、治水に関しても洪水前に水位を下げることが出来るため、治水対策でも有効的な方法と言える。