抄録
本研究では、渇水が数ヶ月以上に及ぶ現象であることを考慮して、月単位の流出計算法として、降水量、流量、気温の実測データの相関関係を用いた流出モデルを提案した。さらに、積雪・融雪の有無で異なる2流域において気候変動に伴う流量変化を試算し、降水量の変化率(=(将来値)/(現在値))の大きさと同等の流量変化が生じない理由について、提案したモデルで表現される流出特性に基づいて考察した結果を示す。
気候変動による河川流量の変化を試算した結果、積雪地域、非積雪地域においても降水量の増減に必ずしも対応して変化するわけではなく、流域の降雨流出、融雪流出に大きく依存している事がわかった。積算気温-流量関係及び降雨-流量関係を整理する事が気候変動による河川流量の変化を推定する上で重要である