本研究では,東京都をケーススタディとし,水利用機器の普及率を予測することにより,家庭用水使用量の定量化を試みた.また,家庭用水使用量削減に対する貢献度が大きいと考えられる水洗トイレ用水削減の検討を,エネルギーとコストの面から行った.計算された東京都家庭用水使用量と東京都水道局より得られた,1998年から2007年までの東京都家庭用水使用量データと比較すると,精度よく再現されていることがわかった.また,水洗トイレの便器交換による家庭用水使用量削減に関しては, 6L型トイレを導入することによるペイバックタイムは,エネルギー負荷の場合,世帯人員数が1,2,3,4,5人でそれぞれ23,12,8,6,5年,コストに関しては,世帯人員数が1,2,3,4,5人でそれぞれ42,21,14,11,9年となった.
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