水文・水資源学会研究発表会要旨集
水文・水資源学会2017年度研究発表会
会議情報

【研究グループ発表】9月20日(水)15:35~16:20
水文水資源学若手会2016年度 活動報告~若手研究者の水文・水資源学展開力の向上~
田中 智大*丸谷 靖幸*田上 雅治綿貫 翔池内 寛明
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p. 31-

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抄録

水文水資源学若手会(以下若手会)は,主に水文・水資源学会に所属する博士課程学生・20代から30代の若手研究者を中心に構成されている研究グループである.本若手会は2009年から活動を開始しており,多分野との交流および研究面での意見交換や共同研究の議論を積極的に進めている.この活動で得られた研究者間のつながりや自身の研究に対するフィードバックは大きく,水文・水資源研究に関わる現在未参加,未加入の研究者がより魅力を感じられるように本活動を展開することが重要であると考えている.一方で,このような活動を続ける中で,水文・水資源研究をキーワードにして多分野の研究者が集まることに対し,どの程度の関心が寄せられ,どれほどの展開を見込むことができるかを知りたいという想いもあった.若手研究者による多分野交流や研究者間ネットワークの構築を基本的な活動としたうえで,その活動の根本にある本学会・学会誌の意義について現状の認識を調査することは,今後も本学会に携わっていく若手研究者として重要な活動ではないかと考える.これらの背景を踏まえ,本グループ活動では,水文・水資源研究をキーワードにした異分野交流やネットワーク構築を目指し,若手研究者が自由に議論する機会を設けること,およびアンケート調査を通して若手会の基礎である本学会・学会誌の現状を把握することを目的とする.以上の目的を踏まえ,2016年度は,1)総会・研究発表会前に研究アプローチに着目した討論会を開催するとともに,福島県の猪苗代湖に端を発する安積疏水関連施設の現場見学会を実施した.さらに, 2)水関連分野研究コミュニティによるテーマ勉強会の開催し,研究内容や今後の展望に特化して一人40分から60分程度の発表・質疑を行い,参加者の専門分野の研究について詳細まで共有した.また,3)本学会員の学会に対する認識に関するアンケート調査を実施した.以上の活動を通して,研究活動とより密接した形で研究者間ネットワークの構築を図ることができた.また,学会の現状に関するアンケート調査から,分野融合や研究者ネットワークの構築に関して,さらに精力的に,もしくは少し視点を変えた取り組みが必要であることが示唆された.今後は,これまでの活動を踏まえ,若手研究者のネットワーク構築のための活動をさらに展開したいと考えている.

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© 2017 水文・水資源学会
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