水文・水資源学会研究発表会要旨集
水文・水資源学会2017年度研究発表会
会議情報

【リモートセンシング】9月21日(木)14:35~15:50
複数誤差成分の分離・除去による全球高精度標高データMERIT DEMの開発
山崎 大*池嶋 大樹*田渡 竜乃介鼎 信次郎
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p. 51-

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抄録

デジタル標高モデル(DEM)は、洪水氾濫モデルをはじめとする様々な陸域水文研究の基礎情報となる。特に全球など広域を対象とする場合は航空機観測による高精度標高データの使用が難しいため、衛星観測に基づくDEMが使用される。しかし衛星DEMには、基準標高点の不確実性等による「絶対バイアス」、観測機器の振動等による「縞状ノイズ」、地表面の不均一性等による「点状ノイズ」、また森林キャノピーによる「植生バイアス」などが含まれ、正確な地表面標高を表現していない。これらの誤差を可能な限り除去することは、洪水計算など陸域水文研究にとって重要である。昨年度は開発途中の誤差補正アルゴリズムを紹介したが、その後アルゴリズム開発およびデータセット構築が完了し、2017年度になって高精度全球標高データMERIT DEMの公開・配布を開始した( http://hydro.iis.u-tokyo.ac.jp/~yamadai/MERIT_DEM/ )。ここでは、全球高精度標高データMERIT DEMの概要を説明する。

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© 2017 水文・水資源学会
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