水文・水資源学会研究発表会要旨集
水文・水資源学会2017年度研究発表会
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【気候変動・地球環境】
d4PDFを用いた年最大ピーク流量の確率分布の将来変化の分析
立川 康人*宮脇 航平*田中 智大萬 和明市川 温キム スンミン
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p. 56-

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抄録

アンサンブル気候予測データベースd4PDFから得た降水量データ(過去実験3,000年,4℃上昇実験5,400年)を用い,降雨流出モデルを介して推定した年最大時間流量の確率分布の将来変化を分析した.対象流域は大都市圏を流れる荒川,庄内川,淀川の三流域である。また、最大クラス洪水として再現期間1000年相当の流量の変化を調べ,それらをもたらす降水要因を考察した.以下の結果を得た.1)気候変動により特に低頻度の雨量強度,流量強度が増加する.計画規模の200年洪水で比較すると,雨量極値は1.3~1.4倍,流量極値は1.5~1.7倍となる.2)1000年相当の流量は気候変動によって1.6~1.8倍増加する可能性がある.3)最大クラスの流量は主として台風によってもたらされ,24時間雨量や時空間分布がピーク流量に影響する.

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© 2017 水文・水資源学会
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