抄録
都市の熱や形状効果によって発生した熱的上昇流がどの様な条件で大気境界層を突破して積雲を生成するかを解析する事を目的とする。都市気象LESモデルを用いて夏季晴天日における神戸市上空の熱的上昇流を対象としたシミュレーションを行った。結果、境界層レーダーを用いてモデルの妥当性の評価を行った。さらに、大気境界層を突破する熱的上昇流について2つの要因を確認した。1つは、強い熱的浮力、もう1つは、別の熱的上昇流による安定層の解消である。また、上昇流と渦管の関係性も示唆され、今後詳しい解析を行っていく。