水文・水資源学会研究発表会要旨集
水文・水資源学会/日本水文科学会 2023年度研究発表会
セッションID: OP-5-04
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口頭発表(一般セッション)
大気海洋結合モデルによる播磨灘における気象・海洋場の再現性評価
*安賀 優人Pintos Andreoli Valentina嶋寺 光古賀 佑太郎松尾 智仁近藤 明
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抄録

瀬戸内海は紀伊水道,豊後水道および関門海峡で外海とつながる我が国最大の閉鎖性水域である。当海域では高度経済成長期には陸域からの栄養塩類(窒素・リン)負荷の増大により水質汚濁が進行し赤潮が頻発した。しかし現在は貧栄養化が進行し,栄養塩濃度の低下が漁獲量の減少につながっているとの指摘もある 。海域中の栄養塩は植物プランクトン等の生態系に形態を変化させながら取り込まれるなど,複雑に循環しているため,その動態については不明な部分が多い。このような環境動態を予測するためには数値モデルの利用が有効である。そこで本研究では大気海洋結合モデルを用いて播磨灘における栄養塩類の動態を解析することを最終的な目標として,まずはモデルによる気象・海洋場の再現性評価を行った。

 その結果COAWST 内の気象モデル WRF は瀬戸内海周辺の気象場を良好に再現し,海洋場の境界条件に使用する妥当性が示された。ここでは気象場の結果のみを示したが ROMSによる海洋場の再現性評価については,発表の際に言及する。

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