日本応用数理学会論文誌
Online ISSN : 2424-0982
ISSN-L : 0917-2246
応用
荻田・相島の固有ベクトル反復改良法に基づく実対称行列の固有値分解追跡手法
白間 久瑠美工藤 周平山本 有作
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2019 年 29 巻 1 号 p. 78-120

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抄録

概要. 荻田・相島による固有ベクトルの反復改良法を利用して,時間に依存する実対称行列A(t)の固有値・固有ベクトルを追跡する手法を提案する.追跡に際しては,A(t)の固有対とA(tt)の固有対との差がΔtに依存して大きくなること,固有値が交差する近辺で荻田・相島法の収束性が悪化することが問題となる.本論文では,荻田・相島の収束定理を改良して収束半径を広げるとともに,収束性改善のための前処理を提案する.

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© 2019日本応用数理学会
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