日本集中治療医学会雑誌
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原著
新規持続緩徐式血液ろ過器AMP-1311の臨床評価
杉山 貢藤田 誠一郎浅井 康文鈴木 洋通御手洗 哲也明石 勝也相馬 一亥川西 秀樹
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2007 年 14 巻 1 号 p. 37-46

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抄録
【目的】新規ポリスルホン膜持続緩徐式血液ろ過器AMP-1311の有効性, 安全性の検討。【対象】急性腎不全又は循環動態が不安定な慢性腎不全の患者。【方法】持続血液濾過 (continuous hemofiltration, CHF) を実施し, 有効性は濾過性能, 尿素窒素及びクレアチニンの除去性能で評価。安全性は副作用の有無とその程度で評価。【結果】有効率98.4% (61/62例)。累積濾液量は5,000±1,650ml (6時間後), 20,900±7,250ml (24時間後), 尿素窒素, クレアチニンのふるい係数 (24時間後) はそれぞれ0.99±0.12, 1.00±0.13であった。安全性は「問題がない」が96.8% (60/62例) であった。副作用は2例3件 (低血圧1件, WBC減少2件) で, 体外循環に通常認められる有害事象であった。【結論】AMP-1311は, 腎不全患者のCHFにおいて, 有効性が高く, 安全な血液浄化器であることが確認された。
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© 2007 日本集中治療医学会
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