2025 年 32 巻 論文ID: 32_R49
高齢化が進むにつれ,患者は併存疾患も多く,家庭関係や社会背景も脆弱になる。このような状況では,個別の取り組みとして患者中心のケア(patient centered care, PCC)の重要度が増してくる。循環器診療においてPCCの視点での多職種介入は,わが国では2010年ごろから慢性心不全を対象として発展してきたが,入院患者においては超急性期から開始する必要がある。Cardiovascular ICU(CICU)における循環器診療の急性期疾患全般の多職種介入としては,鎮痛・鎮静・せん妄の管理,早期からの心臓リハビリテーションと栄養介入が重要である。また終末期の症例では,緩和ケアが必要なこともある。循環器内科主導でCICU多職種回診を行うと,退院後もケアの連続性を保ちやすく,再入院回避やQOL維持という慢性期アウトカムにも貢献すると思われる。