日本集中治療医学会雑誌
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拡張型心筋症を合併した進行性筋ジストロフィー患者に補助人工心臓を装着した一例
西口 貴司平尾 収井口 直也平松 大典内山 昭則藤野 裕士小垣 滋豊松宮 護郎
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2006 年 13 巻 2 号 p. 151-155

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抄録
患者は12歳男児。4歳時より進行性筋ジストロフィーを指摘されていたが,心機能検査はされていなかった。中学校入学時には四肢の筋力低下および易疲労性の増強がみられ,次第に全身倦怠感,腹痛,嘔吐を認めるようになった。近医にて肝機能異常を指摘され,精査の結果,拡張型心筋症によるうっ血性肝障害と診断された。心機能の低下傾向が続くことから,心臓移植,補助人工心臓による心不全の管理を含めた治療方針を決定するため当院へ転院となった。ICU入室後も心不全は進行し,内科的治療に抵抗するため補助人工心臓を装着したが,その後,血栓症,感染症,多臓器不全を合併し,入室第33日目に永眠された。Myopathyを呈する疾患においては,正確な診断および心合併症に対する定期的な検査を行い,心筋症の早期発見,治療に努める必要がある。呼吸筋障害などの重篤な合併症がない限り,補助人工心臓の装着や心臓移植も考慮可能と考えられる。
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