農業農村工学会論文集
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研究論文
水域のネットワーク化による魚類個体群の再生を予測するモデルの開発に向けた自然増加率パラメータの設定
竹村 武士渡部 恵司水谷 正一小出水 規行森 淳朴 明洙
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2011 年 79 巻 1 号 p. 9-16

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抄録

水域のネットワーク化を考慮可能な個体群動態モデルの構築を目指して,個体群成長を表す重要パラメータrの設定値について検討した.対象魚類はタモロコとし,現地調査で得た全長組成および再生産に関する既往知見を基に,仮想的なコホート生命表を作成して生残率を算出した.さらに,その値の不確実性を考慮するため,他魚種の知見ではあるが,数少ない野外個体群動態の知見を参考に,乱数を用いて生残率に変動を与えて,個体群成長のシミュレーションを行った.以上の結果,開発するモデルの運用目的に沿い,ネットワーク化の効果を過大評価しない,厳しめのrとして,平均的には0.36(/year)程の値を用いることに無理はないと考えられた.ただし,計算対象とする期間の長短に応じて,その変動幅を設定する必要があると考えられた.

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© 2011 公益社団法人 農業農村工学会
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