重粘土転換畑における大豆畝立て栽培時の畝間の残水を迅速に排除するため,本暗渠と,本暗渠に直交したモミガラ簡易暗渠を縦型暗渠で連結し,その排水効果を評価した.その結果,施工後2年間,排水改良区の連続降水量に対する総暗渠排水量は,未施工区の総暗渠排水量に比べて大きく増加した.1年目のピーク1時間暗渠排水量も3mm/h前後の大きな値であった.2年目のピーク1時間暗渠排水量は,約2mm/hに低下した.暗渠排水の改良によって,鋤床上の湛水も素早く低下し,栽培期間中の湛水時間も大きく減少した.しかし,施工後3年目の排水改良区の排水量は大きく減少し,未施工区と同程度で,鋤床上の湛水時間も長期に及んだ.