抄録
農業用パイプラインの情報を記したXMLドキュメントを数値解析プログラムから効率的に読み込み,数値解析が行えるように,基礎的なデータ管理手法を提案した.具体的には,情報をXMLドキュメントに記すために農業用パイプラインの概念をRELAXによって規定し,この規定と同じ情報を扱えるオブジェクト指向言語JavaのクラスをRelaxerによって自動作成した.数値解析プログラムは,XMLドキュメントに記された情報を,これらのクラスに基づいて生成したオブジェクトを経由させてデータとして入力した.このデータ管理手法によって設計時に既に作成した各水理ユニットのファイルを再利用できるので,複数の水理ユニットの結合に伴って機能を再検討する際にデータの入力作業の労力が軽減された.