2014 年 81 巻 6 号 p. 513-519
広帯域インパルス信号を用いた時間領域透過法(TDT)による砂中の体積含水率(θ)および電気伝導度(σw)の同時計測の可否を検証した.信号の減衰が著しい極端な高電気伝導度条件(σw = 1.19 S m-1のθ ≥ 0.32 m3 m-3)を除き,TDT波形のピーク点の時間からθを,また振幅からσwをそれぞれ決定することができた.従来の時間領域反射法(TDR)と比べて計測の自由度が高く,また単純な解析アルゴリズムで信号解析を実施できるTDTは,土中のθおよびσwの同時計測手法として有用であると考えられる.