農業農村工学会論文集
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研究報文
パッチ状の水路補修が開水路の通水性に関する水理機能に及ぼす影響評価
藤山 宗樽屋 啓之中田 達嶺田 拓也伊藤 祐二籾井 和朗
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2015 年 83 巻 3 号 p. II_35-II_41

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抄録
現行のストックマネジメント事業では, 水路壁面材料が一定区間毎に不連続に変化するパッチ状の水路に対する水理機能診断は実施されておらず, パッチ状の水路補修が水路の通水性に及ぼす影響は未解明である.本研究では, パッチ状の水路の通水性に関する水理機能を現地観測と不等流計算に基づき評価することを目的とした.現地観測結果より, パッチ状の水路補修が水位および流速に及ぼす影響は, 各水路補修区間の中央では小さい.また, パッチ状の水路補修が縦断水面形に及ぼす影響は, 検討した水路壁面粗度, 水路底高および水路幅の3要素の中で, 水路底高の影響が最も大きいことを不等流計算によって明らかにした.これら3要素を反映した診断項目と, これらの診断項目に対応する調査項目を新たに提案し, パッチ状の水路の通水性に関する水理機能診断を行うための手順を提示した.
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© 2015 公益社団法人 農業農村工学会
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