2021 年 89 巻 2 号 p. II_69-II_75
営農実態に即した用水計画の策定に資することを目的として,水稲品種の多様化と新規需要米の導入が進んでいる地区を対象に,多時期のSentinel-2衛星データと水田台帳データを用いて各圃場の取水開始時期と作付水稲の稲タイプ(水稲の用途・品種別の種類)を把握し,両者の関係性を用水ブロック単位で分析した.その結果,4月10日以前に取水が開始された圃場の面積割合が用水ブロックによって大きく異なることがわかった.その差異の一つの要因は,あきたこまち(極早生品種)の作付面積割合の違いであった.また,期別必要水量を計算する際には,各栽培区分(早期栽培,中期栽培,晩期栽培)の代かき期間は対象地区内で一律に設定するのではなく,用水ブロックごとに設定する必要があることがわかった.