農業土木学会論文集
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コンクリートの耐酸性とCaイオンの挙動
吉田 力東山 勇
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1993 年 1993 巻 165 号 p. 129-137,a3

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抄録

コンクリートの耐酸性に関する研究は多いが,わが国でもpH4以下の降雨がしばしば観測されるにいたり,酸性雨がコンクリートの劣化に及ぼす影響の検討が必要となりつつある。
本研究は,その基礎的問題として特に硫酸・硝酸を対象に,コンクリートの結合材として主たる役割を果たすCaイオンの挙動に着目し検討した。その結果,コンクリートの耐酸性についてはpH3を境に劣化の影響が大きいこと,また,劣化の程度をCaイオンの分析,X線回析等から明らかにした。さらに,コンクリートの天然,人工のつららの成分の同定を行った。また,酸性河川の現地調査から,コンクリート構造物の劣化の状況も述べた。

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