酒井俊典・田中忠次・宮内定基・竹内一生浅いアンカーと深いアンカーの転移点の検討を,実験および有限要素解析により行った。実験は,アンカー直径(
B)3,4,5cmについて,試料に豊浦標準砂を用い,密詰め状態で行った。有限要素解析は,
B=3cmについて剪断帯・ひずみ軟化を考慮に入れた弾塑性解析を行った。その結果,
h/B(
h:積上げ高さ)と無次元荷重値(σ/
ρd・
h)との関係は,実験,解析とも
h/Bが5を境に曲線形状が異なった。また実験の観察では,
h/Bが5を越えると勇断帯は地盤表面まで達しなかった。解析によるみかけの最大勢断ひずみ分布も,
h/Bが5を境に分布形状が異なった。以上の結果から,密詰め砂地盤における浅いアンカーと深いアンカーの転移点は
h/Bが5であることが判った。
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