農業土木学会論文集
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低平地タンクモデルの適応性
低平地タンクモデルによる流出解析法 (II)
早瀬 吉雄角屋 睦
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1993 年 1993 巻 165 号 p. 85-91,a2

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抄録

巨椋流域の下段地区を対象に,排水ポンプの性能変化・水収支等の検討および低平地タンクモデルの適応性について検討した。主要な結果は次のようである。(1)設置後6年程度では,ポンプの性能低下はないが,20~40年になるとかなり低下している。(2)低平地には,雨水以外に河川堤防の浸透水,取水口漏水,畦畔浸透水,住宅下水などが流入する場合があるので,対象期間の水収支を検討する必要がある。(3)水田の6,7月の最大保留量は34mm程度である。(4)河道・水田タンクの定数はすべて地形条件から決まり,幹線排水路-主要支線排水路-水田系に単純化された流域モデルを構成すればよい。また低平地タンクモデルの適応性は十分であることが分かった。

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© 社団法人 農業農村工学会
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