抄録
開発農地から洪水流出の予測に貯留関数モデルを適用し,その適合性を表面流モデルとタンクモデルによって比較した。流出データには,圃場状態が全面畦無し,畦立て,両方が混在する場合の3通りに大別される8年間の観測結果を用いた。モデル定数と有効降雨式のパラメータの最適値は,ローゼンブロック法により求めた。得られた貯留関数モデルの最適定数の値については,表面流モデルおよびタンクモデルの定数と比較する形で.図や表に示した。
その結果,開畑農地においても計算手順が容易な貯留関数モデルが表面流モデルやタンクモデルと同じ程度に適用できることが分かった。