農業土木学会論文集
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沖縄国頭マージの造成農地における浮遊土砂流出について
吉永 安俊翁長 謙良
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1993 年 1993 巻 168 号 p. 105-110,a3

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抄録
畑地からの浮遊土砂量を観測し,流量との関係を明らかにした。全流域が浮遊土砂発生源となった場合,流量と浮遊土砂濃度のピークは一致し,両者は放物線的関係を示す。造成畑地における浮遊土砂濃度の最高は40,000(mg/l)に達し,毎秒24kgの浮遊土砂流亡が確認された。これは圃場面の不等沈下による承水路の決壊が原因である。造成直後の圃場環境は不安定で,不等沈下,法面崩壊などがあり,偶発的大規模侵食の可能性が高い。
パイナップル畑では営農形態に起因する恒常的浮遊土砂発生がみられる。また土水路,耕作道も浮遊土砂の発生源となっている。
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© 社団法人 農業農村工学会
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