抄録
現在,栽培のためのジュンサイ田造成が盛んに行われているが,施工計画なしに実施され問題点も少なくない。そこで,これまでの調査試験結果から,施工計画の基本的諸元を用意した上で,ジュンサイ田を造成した経緯を主として施工面より整理したものである。
その結果,ジュンサイ田の施工は,小区画内で機械と人力施工,および各工程が重複するので施工計画なしに効果的施工は望めないことを確かめた。また段差がある場合の畦畔造成は,側方浸透抑止対策が必要であり,強固な畦畔が安定上また管理上有利であることを確かめた。なお採取量実験は,秋田県の標準を上回り,造成と諸管理が適正であることが認められた。