用水計画において,用水量の構成要素の一つとして重要な位置づけをされた管理用水に関して,実証的な研究を行い,次のような結果を得た.
(1)本研究対象地区で,栽培管理用水と施設管理用水が同時に発生しているとき,両者の間に水量的補完関係があることを実証した.
(2)施設管理用水に関して,幹線レベルでの発生と小用水レベルでの発生に関して,時期別の発生原因を明らかにした.
(3)開水路系での施設管理用水の主要部分を占める水位維持用水に関して,その発生機構を理論的に明らかにした.
(4)管理用水の定量的評価に関して,用水計画論的な考え方の分析の方向を示した.