抄録
ゼロエミッションの観点からごみ焼却灰溶融スラグを建設資材として利用するための研究を行っている。その過程で, コークスベッド方式による直接ごみ溶融スラグは, 高炉スラグと同様にゲーレナイトで構成され, 潜在水硬性を有し, 固化することが明らかとなった。このため, セメントの代替材料として利用できると考えられた。
コンクリート用混和材および土質安定材への適用を目的として, ごみ溶融スラグ微粉末の利用の可能性について検討した。その結果, ごみ溶融スラグ微粉末は, 高炉スラグ微粉末と同程度の固結能力を有し, 双方に対して, 利用の可能性が高いことが明らかとなった。