溶存酸素シミュレーションのためのサイドビューモデルを開発した. 溶存酸素と流れ, 水温, 栄養塩およびプランクトンとの関係に注員して, 1) 流れ・水温サブモデル, 2) 植物プランクトンサブモデル, 3) 溶存酸素サブモデルという三つのサブモデルを組み合わせ, モデルを構築した。流れ・水温サブモデル, 植物プランクトンサブモデルの結果は移流, 拡散, ソース項として溶存酸素サブモデルへ直接代入する。鉛直水温分布と鉛直溶存酸素分布が高い相関性を持つという事実に基づき, モデルにはプラント・バイサラ周波数により表現される鉛直渦動拡散係数を導入して, 水温成層の対象物質の分布に対する強い影響を再現した。Aダム湖における観測データとの比較およびBダム湖におけるモデルの挙動試験を行なうことによリモデルの検証を行なった. 結果, 本モデルは鉛直断面において溶存酸素分布を満足のいく程度に再現することが可能であることが分かった. したがっで, 本モデルは貯水池における溶存酸素予測の手法の一つとなり得るという結論を得た.