北海道東部の酪農流域河川水質について, おもに全窒素とNO3-Nをとりあげ流域の土地利用や河岸の状況, 河川の形態との関係を明らかにすることを試みた. その結果, 1) 流域の草地率, 2) 流域面積あたりの飼養頭数, 3) 河川改修率, 4) 河川が草地に接している割合, が高い場合に濃度と比負荷が大きくなる傾向が認められた. これらのことから, 1) 発生負荷の総量対策, 2) 点源負荷対策, 3) 面源負荷対策, 4) 自然浄化機能の発揮, 5) 流出経路の対策, などの河川水質対策が地域環境の保全に有効な手段になると考えられる.