抄録
落葉樹林内と, 併設した気象観測露場で融雪熱収支解析に必要な気象要素を1995年と1996年の融雪期および消雪後の未着葉期, 着葉進行期において観測し両者を比較したさらに, 融雪量はもとより, 融雪過程を再現できる融雪推定方法を適用し, この方法の有用性を確認した,
晴天日の日射量によって無次元化された日射量と落葉樹林内と針葉樹林内における下向き放射量に占める日射量成分の比との間に相関関係があることから, これらの森林内での放射要素の推定方法を提案した. この推定に介在する放射量パラメータは, 融雪推定方法によって推定された融雪量の誤差を目的関数とした最適化手法によって求められることを示した.