農業土木学会論文集
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埋設管路の地震時浮上りに関する基礎的研究
湯浅 明川上 哲太朗矢尾板 啓
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2000 年 2000 巻 208 号 p. 515-521,a2

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抄録
本研究では, 地中埋設管路の浮上メカニズムの解明および合理的な浮上防止対策工法と安全性評価法の確立を目的として, 振動台土槽を用いた液状化実験および有効応力法に基づく数値シミュレーションを実施した.検討は, 地中構造物の底面および上面での圧力の変動と浮上の関係に着目して行つた.検討の結果, 浮上メカニズムについては, 浮上開始直後において, 函体の浮上が函体外部からの圧力伝播に依存すること, 対策工法の有効性については, 函体下部への液状化土の廻り込みを阻止すべく, 函体底面にスカートを設置することにより, 外部からの圧力伝播が抑制されること等を明らかにした.また, 安全性評価法としての有効応力法による数値解析の適用性については, 函体の浮上量などを定量的に再現でき, 有効な手法となり得ることを明らかにした.
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© 社団法人 農業農村工学会
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