抄録
我が国の畑地灌漑計画は, 間断灌漑が基本となっている. スプリンクラー灌漑の灌漑ブロックを構成するローテーションブロックは, 間断日数で, 遅滞なく, 過不足なく灌漑を完結させるための最小の単位である. したがって, ローテーションブロック内では, 1本の散水支管に沿ったスプリンクラーの吐出流量がなるべく等しくなるように, 散水支管を設計するだけでは不十分である. ローテーションブロック全体としてみて, スブリンクラーの吐出流量がなるべく等しくなるように, 管路を設計しなければならない. 先に, エミッターの流量の変動係数を指標として, 点滴灌漑の散布ブロックの管路を設計する方法を提案した. 今回は, スプリンクラーの吐出流量の分布を指標として, 給水管と散水支管を設計する方法を提案する.