農業土木学会論文集
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円筒分水スタンドにおける適正分水に関する実験的検討
三輪 弌小倉 牧子浅倉 千吉
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2001 年 2001 巻 214 号 p. 537-542,a3

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抄録
水田パイプライン灌漑におけるオープンタイプの分水工として, オーバーフロー型分水スタンドが多く用いられている. 従来分水スタンドは, 流入量や分水比, 分水量が異なるため, 佃別に設計され, 現場での施工になっていたが, 設計がパターン化でき, 施エコストも削減できる分水スタンドとして, 管径の違う2本の既製品円形パイプを同心円状に配置した円筒分水スタンドを考案した.
このような2重円筒式の分水スタンドにおいて適正な分水が可能であるかを,(1) 中心部立ち上がり円筒の越流量を円弧長比で分水する方法と (2) 越流開口部幅比で分水する方法について水理実験によって検討した. その結果, 流入管と中心部円筒との管径の組み合わせと, 中心部円筒の天端の水平性に注意すれば, 既製パイプの管径から判断して流入量1m3/s程度以下の分水スタンドへの応用は, 十分可能であることが明らかになった.
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© 社団法人 農業農村工学会
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