抄録
農業用水の元圦れ取水量を制御する操作モデルを開発した. このモデルは, 数量化理論II類を用いて取水量操作の必要性を判断するサブモデル1と, ファジィ推論を用いて取水量の操作量 (変化量) を決定するサブモデル2から構成される. ファジィ推論の適用にあたり重要なファクターとなるルールテーブルの同定に際しては, 著者らが開発したパラメータ手法を用いた. このモデルを過去の事例に対して適用した結果, モデルが有効であることが確認された. したがって, 開発されたモデルは取水量制御の際の意志決定過程に資する総合的な操作モデルであるということができる.