抄録
水田における均平度の悪化は除草剤や肥料の効果が不均一になるうえ, 移植時の苗の水没や直播栽培における苗立ち率の低下など生育, 収量にも少なからず影響を与える.
そこで, 大区画水田における安定的な作物生産のため, 営農段階で使用することを目的に近年開発されたトラクタ装着型のレーザ均平機を用いて現地実証試験を行った.その結果, 1) レーザ均平機による田面均平作業の均平精度は高いものの, 耕盤均平作業の精度は劣る, 2) 田面均平の高い精度は持続しないことが多い, 3) オペレータにより作業能率は異なる, などの実態が明らかになった.また, 熟練オペレータの作業工程を参考にして, 4) レーザ均平機の特徴を生かした作業工程を提案した.