農業土木学会論文集
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ごみ焼却灰溶融スラグのコンクリート用粗骨材としての利用に関する基礎的研究
北辻 政文田中 礼治
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2003 年 2003 巻 225 号 p. 389-396

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抄録
本研究の目的は, 空冷したごみ溶融スラグ (以下スラグという) のコンクリート用粗骨材としての利用の可能性を検討することである.実験では, 3種類のスラグ (スラグO, H, K) の品質およびこれを粗骨材として用いたコンクリートの諸性質を検証した.研究の結果, 以下のことが明らかとなった.(1) すべてのスラグにおいてSO3の含有量が多いことを除くと, コンクリート用粗骨材としての物理的, 化学的1性質は良好であった.(2) スラグからの重金属の溶出はきわめて少なかった.(3) スラグを用いたコンクリートの強度は普通コンクリートと同等かやや低かった.(4) スラグ0を用いたコンクリートの耐凍害性は高いものの, スラグHおよびKを用いたコンクリートの耐凍害性は極めて低かった.
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© 社団法人 農業農村工学会
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