抄録
泥岩斜面の様々な状態と崩壊を想定し, 強風化, 破砕, 崩積 (正規圧密), 弱面の泥岩試料について強度測定試験を行った.各弱化泥岩の強度は, 試験結果と著者らの既往のデータから得られた強度定数のcとφの間の関係によってその特徴が明確にされた. c-φ関係図において, c=375kN/m2, φ=350°付近から正規圧密強度付近にまで及ぶ領域が強風化・破砕泥岩の強度ゾーンとして設定された.正規圧密強度はφ軸上のφ=23~30°の範囲にあり, 残留強度はφ=9°~17°の範囲で与えられた.φ≦10°のような低い値は残留せん断面が鏡肌を呈するほどに発達した試料で得られた.