農業土木学会論文集
Online ISSN : 1884-7234
Print ISSN : 0387-2335
ISSN-L : 0387-2335
高温好気法による生ゴミの処理に関する研究
温度管理を中心として
于 衛東吉田 勲原田 昌佳
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 2004 巻 231 号 p. 279-285

詳細
抄録

本研究では, 高温好気法による生ゴミの処理に関する可能性を調査した, 今までの研究では, 本法は, 有機廃棄物を効果的に処理するとともに, 発生した水分は発酵熱によってほぼ蒸発することが分かっている, 筆者らは, 今回, 籾殻、珪藻土、杉チップの3種類の担体を使用し, それらの担体について, 種種のBOD担体負荷を与えて, それぞれの担体の有機物の分解能力を調査するとともに, 生ゴミ投入間隔を温度管理によって定めた.その結果, 以下の点が明らかになった.(1) 担体には籾殻と珪藻土よりも杉チップが適している.(2) 生ゴミ投入間隔を24~36時間に設定すると, 処理工程中, 担体は高温に保持され, 分解率が高くなる.(3) 投入間隔を温度管理すれば, 投入間隔を12時間あるいは48時間とした場合よりも, 1.6倍の高分解が行える.(4) 炭素は炭酸ガスとして放出される, 窒素は亜硝酸や硝酸として担体中にとどまる.実験開始30日後, 担体内の窒素量は11倍に増加した.

著者関連情報
© 社団法人 農業農村工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top