農業土木学会論文集
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CVMによる農業・農村環境保全政策の環境便益評価
合崎 英男佐藤 和夫長利 洋
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2004 年 2004 巻 231 号 p. 295-301

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抄録

本稿の目的は, 仮想評価法 (CVM) を利用して農業・農村環境保全政策の環境便益を評価することである. 農業・農村の持つ多面的機能のうち, 洪水緩和機能, 地下水かん養機能, 水環境保全機能, 土壌流亡抑制機能, 有機性資源活用機能, 景観管理機能, 保健休養機能, および生物保全機能を対象とする. 今後30年間に農地面積が現在よりも20%減少し, それに伴い低下する多面的機能を現状水準に維持する農業・農村環境保全政策による環境便益を評価した.全国2,140世帯から得た回答結果をノンパラメトリック推定法により分析したところ, 4,441円/世帯・年 (95%信頼区間: 2,918円~7,254円) との結果が得られた.

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© 社団法人 農業農村工学会
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