農業土木学会論文集
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乾燥地における降雨浸透過程と不圧地下水蒸発過程
劉 廷璽天谷 孝夫朝倫 巴根劉 小燕
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2004 年 2004 巻 233 号 p. 449-460

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抄録

乾燥地における, 降雨の浸透過程や不圧地下水の蒸発過程中での, 不飽和帯断面の水分動態特性と貯水量変化の特徴とを検討した. 結果は次の通りである.(1) 不圧地下水の蒸発は, 不飽和帯の土性と地表植生とに大きく影響される.(2) 降雨浸透過程中で, 含水率が最も大きく変化する領域は地表から深さ1m以内にあり, 断面含水率は四つの領域に分かれる.(3) 降雨浸透涵養量は, 地表植生, 地下水深不飽和帯貯水量により大きく影響される.(4) 降雨浸透涵養係数は, 不飽和帯貯水量と降雨量とが増すにつれて大きくなる. 降雨浸透遅滞日数と降雨浸透涵養継続日数は, 地下水深と共に増加する.(5) 不圧地下水の蒸発係数は, 地表植生と地形類型に影響される. さらに不飽和帯貯水量と地下水深の増加に伴い減少する.(6) 不圧地下水蒸発比率は地下水深の増加につれて減少し, 植生がある場合は不圧地下水蒸発量と共に増加する.(7) 降雨浸透と不圧地下水蒸発との連続過程における不飽和帯水分の動態は, 四段階を経た.

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