農業土木学会論文集
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ハウスにおけるソルガムの塩水点滴灌漑計画
アハメッド オールドアハメッドボーヤ山本 太平井上 光弘安養寺 久男
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2006 年 2006 巻 244 号 p. 535-543

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抄録

乾燥地の灌漑では良質水が不足するため塩水を使用している。しかし、塩水灌漑がどの程度作物の収量に影響するかという情報は少ない。ハウス内の砂丘圃場でソルガムに対して塩水を用い, 新しい点滴灌漑の用水計画モデルを提案した。毎日灌漑と2日間断灌漑を行った。灌漑水の電気伝導度 (ECwi) は7.32dS/mで, 1勸糧は計器蒸発量に基づいて決定した。生長期間中の蒸発散量は580mmで, しきい値のECe=6.8dS/mとBCe=8.4dS/mに対して, リーチングを含めた灌漑糧は734mmと794mmであった。2日間断灌漑と比較して, 毎日灌漑ではソルガムの収量が25%から32%の範囲で増加した。水利用効率は2日間断灌漑 (0.22kg/m3) よりも毎日間断灌漑 (0.30kg/m3) の方が高かった。本研究では塩水灌漑を行う場合の適切な灌漑計画に関する新しい知見を得た。

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© 社団法人 農業農村工学会
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