2004 年 14 巻 4 号 p. 1-16
IT革命という名の下に,さまざまな技術やシステムが登場している.しかしあいかわらずオフィスのIT化パラドックスは解消されていない.つまり最新のITシステムを導入しても紙文書は増加し,生産性は向上しないという現象である,「革命」と銘打つからには八日弊を打破し,崩壊させることからはじめなければならない.そのアンシャン・レジームとは何なのか.そもそもIT革命を推進しようとしている人たちにとって,真の革命の意味と目標が見えているのであろうか.
本論は,文書が人間の知的活動の源泉であるという前提に立って文書の本質を俯瞰レ知的活動の生産性を上げるための技術またはインフラとしてのXMLの有用性について考察する.