情報知識学会誌
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巻頭言
時系列ビブリオメトリクスによる研究活動分類手法の提案
川村 隆浩山下 泰弘松邑 勝治
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2016 年 26 巻 3 号 p. 251-259

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抄録
 現在,論文数や被引用数といった研究業績の量に基準を設けて研究者を判断することがしばしば行われている.しかし,基準の設定は分野によって異なる上,経験則に頼らざるを得ない.また,単純な合計では年長者が有利になり易い等の問題が指摘されている.そこで,本論では業績の量に加えて時系列的変化からも特徴を見つけ出し,それに基づいて研究者を分類することを試みる.具体的には,大規模な文献データセットからビブリオメトリクスの時系列パターン群を抽出し,機械学習手法によって研究者を“優秀”かそうでないか分類するモデルを構築する.実験では,JSTとScopusのデータセットを用いて2分野計114名の研究者を対象に,F値80%以上の精度で分類できることを確認した.今後は,対象人数の増加や別分野での検証を進め,“優秀”な人財発見に役立てたい.
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