炎症
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NK-19 (プラトニン) の使用経験
阿部 重人
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1984 年 4 巻 3 号 p. 255-259

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抄録
慢性関節リウマチ患者6人を対象として, NK-19 100μgを2~17ヵ月連日投与し, その効果, 認容性および免疫学的パラメーターについて検討した.
(1) 最終全般改善度は, 改善1例 (17%) , やや改善4例 (67%) , 悪化1例 (17%) となった.
(2) 最終全般改善度と相応したLansbury's indcxの改善が認められたが, 改善を示した評価項目には一定の傾向は認められなかった.
(3) RAテストおよびRAHAが改善する症例があったが, immunoglobulin, 抗核抗体など他の免疫学的パラメーターの変動は認められなかった.
(4) T cellおよびB cellの著明な減少傾向が認められたが, IgG-FCR (Tγ) の変動はみられなかった.またPHAおよびConAによるリンパ球幼若化反応もまた変動は認められなかった.
(5) 副作用および随伴症状はまったく認められず, また一般臨床検査の異常も認められなかった.
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© 日本炎症・再生医学会
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