2015 年 2015 巻 628 号 p. 628_17-628_28
損害保険会社は,毎年数千万件の契約を更新していることから,契約事務の精度向上・事務ロード削減が課題であることは勿論,契約者の事故対応,引受リスク量の把握のために,契約情報を保険会社が早期に把握することも課題であった。
東京海上グループはこの課題を解決するために,顧客接点で取引が即時完結する,モバイル技術を使った新たなビジネスプロセス「次世代モデル」を開発した。次世代モデルでは,加入している保険契約を一覧できる「ご加入一覧」や,ペーパーレスの保険契約手続き等のモバイルならではのアプリを提供し,利用実績も上がっている。今後とも,モバイル技術の進展に沿った新たな開発手法・開発技術を習得した開発人材の育成を図り,顧客接点を革新し続けることに取り組んで行くことが必要と考えている。その際,今後保険需要が高まるエマージングカントリーへの展開も視野に入れ取り組んで行くことが重要である。