抄録
本稿では、インターンシップにおける「事業評価」や「成績評価」の有効性を明らかにするため、インターンシップに参加した学生の自己評価と企業の学生評価との関連性について、両者に対する事後調査をもとに分析を行った。この分析結果によると、企業の学生評価は概ね良好ではあったが、実習日数が短い場合には、企業の評価が低い学生や消極的であると評価された学生が相対的に多くみられた。また、学生の自己評価と企業の学生評価との間にはあまり明確な関係はみられなかった。こうしたことから、実習日数の短い学生に対する特別の事前・事後指導プログラムを開発することや評価の信頼性を高めるために複数のインターンシップ参加主体による評価が望ましいことなどを指摘できる。