日本関節病学会誌
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原著
術後外反母趾再発の術中予測因子の検討
―Round SignとHardy分類の比較―
田吹 紀雄松田 秀一伊藤 宣村田 浩一
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2021 年 40 巻 4 号 p. 421-424

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抄録

目的 : 外反母趾の評価は内側種子骨位置によるHardy分類や, 第一中足骨の回内を示すX線像でのRound signが知られている。手術後に外反母趾の再発を認めることがあるが, 手術直後のX線検査所見で再発を検討した報告は少ない。外反母趾再発のX線学的予測因子に関して検討した。

方法 : 2013年1月から2019年3月までの当院における外反母趾手術患者90例に対して, 術前, 術後, 荷重時, 最終経過観察時の外反母趾角, M1M2角, Hardy分類, Round Signを評価し, それぞれの相関関係に対して多変量解析を用いて後ろ向きに評価した。

結果 : 術前, 術直後, 最終経過観察時の外反母趾角は41.3±13.6度 (中央値41.8度), 11.7±9.1度 (中央値10.5度), 18.4±11.6度 (中央値17.9度) であり, 有意な相関関係にあった。外反母趾再発の定義をHV角20度以上とすると, 術直後にRound Signがあり外反母趾再発症例は5例中5例であり, 陽性的中率は100%であった。術直後のHardy分類5以上で外反母趾再発症例は18例中12例であり, 陽性的中率は66.6%であった。一方, 術直後にRound Signがなく外反母趾再発を認めない症例は86例中52例であり陰性的中率は60.4%であった。術直後のHardy分類4以下で外反母趾再発を認めない症例は80例中50例であり陰性的中率は62.5%であった。

結論 : 外反母趾手術において, 術直後のX線像でRound Signが陽性であることは, Hardy分類5以上であることよりも, 術後再発の予測因子となり得る。

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