2024 年 43 巻 4 号 p. 342-348
目的:TKA後感染に対する二期的再置換術の治療成績について検討したので報告する。
方法:TKA後感染に対して二期的再置換術を施行した33例35膝を対象として,感染発症時期,感染発症から初期治療までの期間,DAIR法施行歴の有無,起炎菌の種類,人工関節抜去から再置換までの待機期間,再置換術後成績について検討した。
結果:二期的再置換術例では慢性感染例が半数以上を占め,初期治療開始時期が遅い症例が多かった。起炎菌は黄色ブドウ球菌が13膝 (37.1%)で最も多く,MRSA 7膝,MSSA 6膝であった。人工関節を抜去してから再置換までの待機期間は平均8.6週であり,抜去後6週から10週の間に88.6%の症例が再置換術を施行していた。二期的再置換術の臨床成績は,経過観察期間4.3年で感染鎮静化率は35膝中31膝 (88.6%)であり,可動域は伸展−1.1度,屈曲103.3度,JOA score 76.2点,knee score 91.6点,functional score 75.8点であった。また再置換術施行までの待機期間の長さと感染再燃の間に関連性はみられなかった。
考察:TKA後感染に対する二期的再置換術の治療成績は,90%前後の感染鎮静化率の報告が多く,今回の検討でも同等な成績であった。再置換に踏み切るタイミングは抜去後8週台を目標に局所所見と血液検査所見を確認しながら慎重に判断すべきと考える。